社員ブログ

2013年08月28日社長室曲突徙薪の教え(危機管理・予防保全の考え方) その1

統括会議ならびに部門長会議において、先日社長から次のようなお話がありました。

 

最近部門長の危機管理意識が薄れていること。

危機管理とは将来を見通し本当の危険・危機とは何かを考えて予防をすること。

危機や品質低下は自分達が起こしており、危機を起こさない対応に徹すること。

自分が危機管理・品質管理の隊長であることを認識すること。

統括・部門長は職務上必要のある時は、真っ直ぐな発信をして欲しい。

 

十八史略(西漢宣帝)に「曲突徙薪(きょくとつししん)」の例え話がある。

 

漢の宣帝の時代に霍光という重臣が実権を握っていた。これを見て徐福という者が

再三、宣帝に上訴した。「霍光の一族は霍光の威光を振りかざして傲慢な振る舞い

が目に余る。その内謀反を起こす危険性があるので、今の内に手を打つべきだ」

しかし、霍光の功績は大であり、霍光の力が強かったこともありその忠告は聞き

入れられなかった。

 

霍光の死後、一族が謀反を企てていることが発覚し、宣帝は軍を派遣し謀反の

一味を滅ぼした。宣帝は霍一族の鎮圧に功のあった者に褒美を与えたが、徐福は

報償の対象にはならなかった。

徐福の上訴を知っていた者が宣帝に一通の手紙を送り次の例え話を伝えた。

 

曲突徙薪無恩沢 焦頭爛額為上客耶

(曲突、薪を移すは恩沢なく、焦頭爛額(しょうとうらんがく)、上客となすや)
これを読んだ宣帝は自らを恥じ、あらためて徐福を表彰した上で高位につけた。

 

この曲突徙薪の例え話は以下のような内容です。

 

旅人がやってきて、母屋で火を盛んに燃やしているのを見て、主人に忠告した。
「火の粉がまともに屋根に掛かるから、煙突を曲げて(曲突)保管してある薪も

火元から離れたところに移した方がよい(徙薪)」と忠告した。

主人は余計なことを言うなと聞く耳持たず、褒美も与えず何の対策もしなかった。

その後、旅人の予想通り火事が起こり、たまたま通りかかった別の旅人が火の

中に飛び込み、頭を焦がし額を火に爛(ただ)れさせて消火救助に奮闘した。

主人はおおいに喜んで、この旅人を最高待遇でもてなした。

 

ところが、かつて主人に煙突や薪について忠告をした人は宴に呼びもしなかった。

「あの人の忠告を素直に聞いていれば、火事になることはなかったのではないか。

そういう大事なことを言ってくれた人を何故真っ先に招かないのか。」

と主人を諭した者がいた。

 

その2につづく

 

社長室 鶴田

 

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