2026年02月04日思いの種を植える
人の人生は、何で出来ているのか。
私は、ある時期からその答えがはっきりしました。
それは、「思い」です。
私が大病を患ったのは、47歳の頃でした。
あの時期に出会った一冊の本が、今の私をつくってくれたと心から思っています。
本のタイトルは――『原因と結果の法則』。
時が経つのは早いもので、私は今、71歳になろうとしています。
私はこの本を、毎年「年末」と「年始」に、必ず読むことにしています。
なぜか。
それはこの本が、一年間で溜まった心の垢や汚れを洗い流し、
新しい一年の始まりに、私の心へ「思いの種」を植えてくれるからです。
“思いの種を植える”
今回はその内容の中から、私なりに大切だと感じたところを抜粋して紹介したいと思います。
「あなたの人生は、あなたの“思い”が創っている。」
イギリスの哲学者ジェームズ・アレンは、こんな言葉を残しています。
「心は創造の達人である」と。
これはつまり、私たちの人生は、他の誰でもない、
自分自身が頭の中で描いた「思い」という心の道具を使って、
一つひとつ作り上げられている、ということです。
心は、いわば「庭」のようなものです。
想像してみてください。
私たち一人ひとりの心には、それぞれ一つの庭があります。
もし、その庭を美しく彩りたいと思ったなら、どうするでしょうか。
きっと、好きな花の種を蒔き、毎日、丁寧に手入れをするはずです。
ところが、「どうせ自分なんて」「あいつが悪い」といった、
ネガティブな雑草の種を放ったままにしていたら、庭はあっという間に荒れ果ててしまいます。
私たちの人生も、これと全く同じです。
「行いは思いの花であり、喜びや悲しみはその果実である」。
今、目の前にある環境という「果実」が苦いのであれば、それは過去に自分が蒔いた種の結果かもしれません。
しかし、絶望する必要はありません。
なぜなら、今日から蒔く種を変えれば、未来に実る果実は、必ず変えられるからです。
環境を変えるより、自分を整える。
私たちはついつい、「国が悪い」「会社が悪い」「時代が悪い」と、
外側の環境を変えようと必死になります。
けれども、自分の内側を変えようとすることには、案外、消極的になってしまうものです。
アレンは厳しくも愛を持って、こう語っています。
「環境は、今のあなたを映し出している鏡にすぎない」と。
自分を律し、自分の考え方を整えること。
それには、ときに「自己犠牲」という痛みが伴うかもしれません。
わがままな心を捨て、不純な思いを掃除することは、決して楽な作業ではありません。
しかし、自分を改善しようと決意した人は、
どんな目標も、どんな高い壁も、必ず乗り越えていくことができるのです。
「運がいい」と言われる人の裏側には、積み重ねてきた努力があります。
成功している人を見て、「あの人は運がいいだけだ」と片付けてしまうのは簡単です。
けれど、その人がその場所へたどり着くまでに、どれほどの「血と汗と涙」を流してきたか。
どれほど多くの誘惑を断ち切り、強い信念を守り抜いてきたのか。
成功は、偶然降ってくるものではなく、
正しい思いを持ち続けた人だけが収穫できる、正当な「報酬」なのです。
最後に、私たちが大切にしなければならないことがあります。
それは「穏やかな心」を持つことです。
穏やかさは、最大の強さです。
今の世の中は、まるで嵐の海のように激しく変化しています。
多くの人が感情に振り回され、不安や疑いの風に、今にも吹き飛ばされそうになっています。
そんな中で、自分の心をコントロールし、常に静かな場所でいられること。
多くの人は、声が大きい人や感情を露わにする人を「強い人」だと勘違いします。
しかし、真の強さとは、感情をコントロールできる力です。
アレンはこう言います。
「自己コントロールは強さであり、正しい思いは技能であり、穏やかさはパワーである。」
穏やかな心は、嵐の届かない深い海の底のように、静かで、揺るがず、智慧に満ちています。
その境地に至るには、日々の思いの浄化と、粘り強い自己管理が欠かせません。
私は今年も、心を新たに「思いの種」を植え、自己管理を怠ることなく、
我が社の経営理念を愚直に追求していきたいと強く思います。
感謝、有難うございます。







