社長ブログ

2019年04月17日立ち直れないほどの大失敗から学ぶ

春、入社式の季節になるといつも鮮明に思い出す・・・・私の立ち直れないほどの大失敗である。

思い出したくもないつらい苦い思い出である・・・入社三日前に総務部長から電話がくる。
4月1日は入社式を行うので始業時間の30分前には会社に来てくださいと言われる。

はい、わかりました。有難う御座いますと電話を置き、私は入社式の光景を思い浮かべて社会人になる期待と不安の中でワクワクする思いでいた。

入社前日の夜、街に出て偶然友人と会う。時間があるなら一杯付き合ってくれと誘われるままに友人と酒を酌み交わしていた。

時間もだいぶ過ぎたころ友人に、大丈夫か?明日は入社式だぞといわれるが調子に乗っていた私はまだ大丈夫とさらに酒を酌み交わして友人との会話を楽しんでいた。

朝、目を開けると既に出社していなければならない時間になっていた。
嘘だ、何で目覚ましが?・・・頭がパニックになる。

思わずスーツに袖を通してネクタイとカバンをもって駅に向かって脱兎のごとく走っていた。
何と馬鹿な、何と馬鹿なという言葉が頭の中を駆け巡っている。

電車に乗りネクタイを締めながらこのまま消え入りたい気持ちになっている・・・
会社に行くのをやめようか?風邪をひいた?事故にあった?会社を辞める?辞退する?
このまま逃げ出したい思いが一瞬私の脳裡をよぎる。

私を面接してくださった社長と専務の顔が浮かぶ。
君に入社していただきたい・・・了承していただければこの場で君に内定を出したいと考えているが?・・・私はその言葉を意気に感じ「ハイ、わかりました有難うございます。喜んで入社させていただきます」と言っていた。

私を信頼して採用してくれた社長と専務に恥をかかせることになる・・・逃げるな、責任を取れ、恥をかけ。当然の報いだ、恥をかいて責任を取れ。という声が私の背中を押していた。

会社に着いたのが1時間半遅れであった。ドアノブに手をあてそっとドアを開けると入社式の最中であった。

ドアを開けて入った瞬間、全社員の視線が私に向かう・・・ウワーッという大きなどよめきの声が沸いた。

私の姿に全社員の視線が集中しているその中を私は総務部長に誘導されるままに歩き皆の前に立っていた・・・入社式のやり直しである。

社旗と日の丸を背にして恥ずかしさと情けなさにただ首をうなだれて下を見ているだけであった。
私の社会人スタートはマイナスからのスタートとなってしまった。

何と馬鹿なことをしてしまったことだろうと悔やんでもどうすることも出来ない。
私を信用して採用していただいた社長と専務にはただただ申し訳なく情けない思いでいた。

この失ってしまった私の信用を取り戻すにどうするか?どうすればよいだろうか?社長と専務の面目を立てるにはどうすればよいかを私は必死に考えていた。

結論が出た。もう学生とは違う、今日から私の行動、態度、所作を変えよう。
私の言動、行動、立ち居振る舞いをガラッと変えていこうと考えた。

手始めは何から変えるか?今すぐできることから変えよう。
直ぐにできる行動の手始めは翌日からの1時間前の出社となった。

この取り返しのつかない大失敗に今では感謝せずにはいられない私がいる。
この大失敗のおかげで私の言動、行動、立ち居振る舞い、所作を変えることが出来た。

所作を変えることで私の生活習慣は学生の時と違いガラッと変わった。
私の所作が変わることで私の性格も人格も大きく変化していたのである。

今では、この誰にも話したくないつらく苦い思い出の大失敗が私を大きく育ててくれたと思い、その大失敗に感謝せずにはいられない私がいる。

感謝、有難う御座います。

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プロフィール

代表取締役 三浦 光一

1955年岩手県生まれ

子供の頃より社長になる夢を抱き、高校卒業後上京する。大学卒業時に5年後の会社経営を目指し、商社に就職する。縁あって休日に知人の清掃会社を手伝う。この体験を通じ、清掃業は新しい 産業であると確信、 28歳で一念発起して個人営業を始める。 29歳で株式会社第一ビルメンテナンスを設立。

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